グランドホーム・カペナウムは東京都清瀬市にある、豊かな自然に囲まれた有料老人ホームです。

2016年11月1日火曜日

カペナウムの日々


ご入居者様の詠まれたお歌を紹介させていただきます。
白南風2016年11月号に掲載されています。

カペナウムの日々   宇藤 千枝子

  ・綿菓子を子に与えてより五十余年ホームに食みぬ八十年経て

  ・こわごわと花火を差し出す幼女の手一瞬を映して闇にもどれり

  ・浴衣着るスタッフ、幼女も混じりいていよいよ華やぐホームの夜祭り

  ・初鳴きの蝉にさそわれ朝庭を友とめぐれり抜け殻探すと

  ・奥まりし庭に生えたる雪柳小さき蝉の抜け殻揺るる

  ・一本に抜け殻四つ見出してほほ笑みあいて声はずませり

  ・足元に蝉穴七つ見出して思いふくらむ幼なにかえりて

  ・過ぎし日を憶い出しつつ空蝉に吾を重ねて蝉の声きく