~白南風短歌会 平成二十五年 十二月の作品より~
・デザートのサンタクロースに見詰められランチ食みつつ微笑みかえす 宇藤 千枝子
・見ても良し食べて美味しきボジョレーランチスープの皿に笑顔が映る 宇藤 千枝子
・山の名を十(と)余りきざむ亡夫(つま)の杖共に登りし記憶鮮やか 南 悦
・三十年(みととせ)ぶり友の居所分かりけり心弾みてマフラーを編む 北 伴
・高校の教師を終えて教会の牧師となれる後輩の声 丘 大人
・冬木立つかなたに見える夕焼けの赤の強さは束の間のこと N・遊
・見あぐれば白き山脈(やまなみ)遙かなり陽がすべりきて朱へと移ろう 長島 義剛