白南風2016年12月号に掲載されています。
カペナウムの日々 宇藤 千枝子
・得も言えぬ手ざわりありて重からず軽すぎもせぬ朱のボールペン
・絶妙の書き心地なるボールペン悪筆なれど短歌道たどらん
・幾許の命あらんや温情のペンに頼りて老い深めゆく
・愛しめる窯変の小壺ゆずりたき人ある事も幸せの一つ
・見事なる甲州ぶどう入居者の親族よりとホームに届く
・「お陰様」と感謝を胸に差し入れのぶどうを食めりホームのデザート
・思い出す東京土産の定番は「とらやの羊かん」たりし事など
・真情に日々すがるなり地位を持つ君と思えど父母のごとくに